建築家の年齢

「画家には、長命の人が多い」ことを研究した人がいました。
調べてみると確かにピカソは91歳、シャガールは97歳、ミロとキリコは90歳と長く活躍していました。

画家というのはいつまでも自身の作品を超えるものを追い続け、
最期まで筆を持ち続けていることが長く生きることにつながったのではと思えます。

建築の世界でも、4大巨匠と呼ばれるフランク・ロイド・ライトが92歳、ル・コルビュジエが78歳、ミース・ファン・デル・ローエが83歳、ヴァルター・グロピウスが86歳と現在の平均年齢を考えてもかなりの高齢まで活躍されていたようです。

日本の建築界でも丹下健三が92歳、村野藤吾が93歳まで活躍されています。
村野藤吾は亡くなる直前まで鉛筆を握り建築の構想を練り、ポケットには翌日現場に赴くための航空券が入っていたそうです。恐れ入ります。

国内外で今なお活躍されている安藤忠雄氏ももう79歳になります。まだまだ良い建物を作ってくれそうです。
「建築家の歳は実年齢より10歳引いた歳が本当の歳だと思え」とおっしゃった方がおります。
それだけの気力、体力、好奇心を持てということではないでしょうか。

もちろん建築家だけではありません、ご高齢になられてもなお矍鑠(かくしゃく)として活躍されている音楽家、お医者さんなどたくさんおられます。

サミュエル・ウルマンの「青春とは心の若さである。信念と希望にあふれ、勇気にみちて日々に新たな活動を続けるかぎり、青春は永遠にその人のものである」という言葉を思い出します。

高齢者の方々の建築を手がけさせていただいている私たちも、「心の若さ」を提供できる建物を作ることができればと考えています。

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